カルガモのヒナを探して

5月10日〜16日は「バードウィーク(愛鳥週間)」ということもあり、東京へ戻ってきてから初めてとなる野鳥撮影に出かけた。カメラ機材をカメラ用ザック(バックパック)に詰め込み、自転車に乗って郊外に向かう。目的地は自宅から約6kmほどの距離にある杉並区の公園。水辺が整備され、毎年、カルガモが子育てをしていることを以前から知っていた。

使用する機材はオリンパスOM-D E-M1XとM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISのコンビ。35mm判換算200〜800mm相当の画角が得られ、強力な手ぶれ補正機構を内蔵する超望遠ズームレンズ。1.4倍と2倍のテレコンも使用でき、生きもの撮影には欠かせないレンズとなっている。カメラのM1Xは、昨年のファームウェア(Ver.2.0)のアップデートで、「鳥認識AF」に対応。画面内の野鳥を画像認識し、そこにピントが合うという優れものだ。このセットがあれば、突然、シャッターチャンスが訪れても、慌てずに野鳥を撮ることができる。

野鳥撮影の主力セット、オリンパスOM-D E-M1XとM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS

住宅地にあるこの公園は敷地が広く、その一画に人工的なせせらぎと池が設けられている。早速、池を覗くと好奇心旺盛なカルガモの子どもがあっちでパシャパシャ、こっちでパシャパシャ。生まれて2週間以上経つので、ヒナと呼ぶにはもう大きく成長しているが、その行動はまだ幼い。しばらく観察していると、水面近くにオナガが降りてきて、水浴びを始めた。すると近くにいたカルガモの子どもがスーッと近づいてきた。これは何か起きると思い、カメラを構えた。

水浴びするオナガにちょっかいを出すカルガモの子ども

パシャパシャと水音がすると、驚いたオナガは飛び立ち、近くの木の枝に避難。「鳥認識AF」は最初、オナガの姿を捉えていたが、画面右から子ガモが現れると、そちらにもフォーカスフレームが表示された。5枚ほど連写した中の4枚目に決定的な瞬間が写っていた。もちろんピントもバッチリ。気負わず、こんな写真が撮れてしまうのが、OM-D E-M1XとM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISのコンビのいちばんの魅力だろう。